毒入りのギョーザが出回り、表示と違う原料が使われた加工食品が出回り、カビの生えたお米が出回り、樹脂の入った牛乳が出回る。もう食品に関して言えば、懐疑と欺瞞が渦巻いている。勿論行政は大いに関与すべであろうが、ここにビジネスチャンスを感じる小売チェーンはないのだろうか?
今、消費者から聞かれるのが「もう何を買ったら良いか分からない」という声。ここに安心を与える形の業態店が創造されても良いような気がする。それでなくてもPB開発華やかなりし昨今、製販一体となった安心のロイヤリティーが付加された商品の開発を行っていくのもひとつの方向性である気がする。それを店内の点ではなく、店内全体で。あるいはPBの開発が困難であれば買い付けの段階で徹底した調査で。それだけで十分な集客力が生まれる気がする。
バイヤーとは仕入れ責任者と訳される。それは何も価格交渉だけが仕事ではない。製造現場にも出向きどういった商品であるかを理解した上で仕入れるかどうかを判断する重要な仕事。だが、このバイヤーというのがどうもチェーン内で重要視されていない状況が見受けられる。広範囲の仕入れを担当したり、1年と担当していなかったり、新卒1年目の人間であったり・・・。単に価格交渉とリベート要求するだけの役割に成り下がっている。あとは商品クレームの処理だけ。これでは責任感を伴った仕事は望むべくもない。上記のような仕入れの責任が高い店舗形態など恐らく無理であろう。
恐らく大手チェーンとは一線を画した形である程度そういった事を目指している店は存在しているように思う。それを大手チェーンが取り入れられない理由は、上記のようなバイヤーの状況もあるだろうが、そこに至る前提としてそれには高いコストがかかるというのがあるように思う。ここにコストを掛ける意識が著しく欠けている。全くないと言っても過言ではない。そこを価格転嫁したところで、消費者は安心を買うと思うのだが・・・。
あまりにも低価格で集客するのに慣れすぎているような気がする。それはあまりにも消費者をバカにしている態度だとも言える。安けりゃ買うんだろ?今、全ての消費者はそう言われてる。もっと賢くならなくては。
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