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イテこます!ブログ雑記帳

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2008.10.23 Thu 「 自分の仕事が終われば他の人を手伝えの非効率‏雑談

前々から少なからず感じていた事を簡単なモデルを元に考えてみた。

通常100の仕事を100分で終える人間Aと、100の仕事を50分で終える人間B。それぞれが自分の仕事のみを行い、それが終了するまでは解散出来ないと仮定して、全ての仕事が終わるのは当然のことながらAが仕事を終える100分後。では、Bが自分の仕事を終えるとAの仕事を手伝うように動くと仮定する。すると50分後、BはAのヘルプに回る。その時点でAに残っている仕事は50。ここからは2人で1分当たり3の仕事を終えることが出来るため、50÷3=約17分。全体としては約67分で仕事を終える計算になる。が、これは単純計算の話。

①全ての仕事が終わるまで解散できない。
②自分の仕事が終われば他の仕事を手伝わなければならない。

このの2つの前提がある時、恐らくBは最大限の能率で仕事をする事はない。効率よく仕事をする事はイコール与えられたもの以上の仕事をしなければならない事を意味するからだ。②の前提のみがない場合、Bは通常の能率で仕事を行い、残った時間を別に使うだろう。そして①、②両方の前提が無い場合、恐らくBは50分以下で仕事を終えることが出来るだろう。仕事からの解放という事実がその先にあるから。

仮に①、②が前提としてある場合に能率が2割低下し、①、②が前提として無い場合能率が2割向上すると仮定すると

①、②が前提としてある場合
BがAを助けにいくのが62.5分後。その時Aに残っている仕事量は50。
それを2割低下の2名の能率毎分2.4では終わるのが20.8分後。合計では83.3分。

①、②が前提として無い場合
Aの2割向上した能率毎分1.2で100の仕事を終わるのが83.3分後。
しかしBは41.7分後に仕事は終了している。

全体の効率を考えた場合、わずか2割の能率低下で①、②の指示は意味をなさず、且つBは本来得られるべき余裕時間を失う事になる。それ以上の能率低下が発生した場合、この指示はすること自体が能率低下を招く。上記前提では①、②の指示はしてもしなくても能率は同じで、②を指示しない場合が一番効率が悪い計算になる。(①のみが無い仮定は、②が成立しないので省く)。終われば他を手伝わせる方法は効率が上がるように見えて、実はそれ程の効果をもたらさない。

仮に人数を3人にしてみる。3人目のCは100の仕事を75分で終了する事が出来ると仮定する。

①、②が前提としてありBはCを手伝いその後Cと共にAを手伝う場合。
Bが仕事を終えるのは能率2割低下で62.5分後。そこでCのヘルプへ。
Cの仕事残は100-(62.5×1.066)=33.375 これをB、C2名で終えるのが12.5分。
そこで2名はAへ。
Aの仕事残は100-(75×0.8)=40 これを3名で終えるのが11.5分
合計86.5分

①、②が前提としてありBはAを手伝いその後Aと共にCを手伝う場合。
(仕事量と効率は一定のため、順番の違いは時間に変化を与えないはずだが念のため)
Bが仕事を終えるのは能率2割低下で62.5分後。そこでAのヘルプへ。
Aの仕事残は100-(62.5×0.8)=50 これをA、B2名で終えるのが20.8分後
そこで2名はCへ。
Cの仕事残は100-(83.3×1.066)=11.2 これを3名で終えるのが3.23分後
合計86.5分

①、②なし
Aが2割向上の能率で仕事を終える83.3分後(Bは41.7分後、Cは62.5分後に終了)

②が無い場合
Aが仕事を終える100分後

前提を変えずに人数を変えるだけで、もう指示すること自体が効率の悪化を招いている。

ではどうすれば、全体効率を上げることが出来るのだろうか。ここまでで考えられる答えは主に2通り。

(1)振り分ける仕事量そのものを調節する。
(2)最大能率で仕事を終えた場合に出来た余裕に対してインセンティブを与える。

そもそも能率の違う人間に同じ分量の仕事をさせる前提自体に問題があるという考え方。これはしごくもっともな話であるが、振り分けにはより多く仕事を振り分けられたものが持つ不満に対処する能力と、全体を把握し的確に仕事を配分する技量が管理者に求められる。

例えば上記場合、Aの仕事量を75、Bの仕事量を150に調節すると、2人でも3人でも全体としては75分で仕事は終わる。ちなみにこの場合、全員が同時に仕事を終えるため①および②の前提が無いに等しい状態になるので、能率が一律2割向上すると考えると62.5分で仕事は終わる。完全に振り分けられる自信があれば、①及び②は無いものとして仕事を進めれば良い。

一方能率の良い人間が生み出した余裕にアメを与えるというやり方。いかにも資本主義的なやり方ではあるが、これは最も適切な感じがするし、一番簡単且つ効率的にも思える。問題になってくるのはそれに必要なコスト。

Bが仕事を終えるのは能率2割向上で41.6分後。そこでCのヘルプへ。
Cの仕事残は100-(41.6×1.6)=33.44 これをB、C2名で終えるのが8.36分。
そこで2名はAへ。
Aの仕事残は100-(49.96×1.2)=40 これを3名で終えるのが7.69分
合計57.65分

仮に2割向上ではなく一律1割の能率向上だとしても
Bが仕事を終えるのは能率1割向上で45.45分後。そこでCのヘルプへ。
Cの仕事残は100-(45.45×1.466)=33.37 これをB、C2名で終えるのが9.1分。
そこで2名はAへ。
Aの仕事残は100-(54.55×1.1)=40 これを3名で終えるのが8.39分
合計62.94分

X:全体最適を考えた場合、コストを掛けられるのであれば、アメを与えるやり方は一番効率的に仕事を終えることが出来る。
Y:一方コストを掛けられない場合は、能力に応じて仕事量に変化を与える事で、終了時点を早める事は可能。ただその振り分けにも人的コストは必要になってくる訳だが・・・。
Z:そこそこのスピードで良ければ、各人に振り分けられた仕事のみをさせる事で、それなりに効率的に動かす事が可能になる。ここに能力に厳格に応じた振り分けの変化ではなく、ある程度の緩やかな変化を与える事でその効率は増すだろう。
例えばAの仕事のうち10をBに振り向けると2割の能率向上時で全体75分で終了となる。(Bは45.8分、Cは62.5分で終了)

下手な指示は非効率を招くということか・・・。世の中金だね。ただこれは前提として、どういう動きをするか始めにいうというが前提としてある。逆に言えば、他を手伝えというのを最後まで隠しておくという方法も無いではない。能率的に終わった人間から言っていく。ズルイやり方だが。
 



 

「コンビニ店長のためのPOP駆け込み寺」
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